【FX】注文方法の種類|上手く使い分けてトレードに生かそう

FX入門

FX取引では、その場での「買い」「売り」だけではなく指定した時間やレートで任意の売買を自動で行うことのできる様々な注文方法を利用することができます。

※自動で注文を出す自動取引(システムトレード)とは異なります

ずっと画面を見ていなくても相場の動きに応じた適切な注文を出せる便利な機能もありますので、上手く使い分けてトレードに生かしましょう。

ここではほとんどのFX会社で使える代表的な注文方法を解説します。

成行注文【即時】

成行(なりゆき)注文は、レートや時間を指定せずに即時に売買をする基本的な注文方法です。

素早い売買ができますが、注文した瞬間にレートが変動してしまった場合も成立するので、相場が動きやすい時などは意図しない不利なレートで取引してしまう恐れもあります。

注文と約定は同時ではない

平常時のFXトレードでは注文を出すと同時に取引が成立(=約定:やくじょう)しているように見えますが、厳密には同時ではなく、注文から約定まではブローカーとなるFX会社の仲介が入っています。
当サイトでおすすめしているFX会社はどこも約定スピードが速くストレスを感じない取引が可能になっていますが、相場の変動が激しい時などは約定までに時間がかかる場合があり、その間にレートが動いてしまうこともあるため注意が必要です。

ストリーミング注文【即時】

ストリーミング注文は、現在のレートかその許容範囲内の誤差(スリッページ)となっている場合のみ売買を成立させられる注文方法です。
許容スリッページはレートが不利な方へ動いた場合のみ適用され、その場合は取引は不成立となります。有利な方へ動いていた場合はそのまま取引が成立します。

例:レートが120.000の時に、許容スリッページ0.003で買い注文を出した場合

  • 注文成立時にレートが120.003だった場合:許容範囲内なので成立
  • 注文成立時にレートが120.004だった場合:許容範囲外なので不成立
  • 注文成立時にレートが119.995だった場合:買い注文には有利になるので成立

注文の瞬間のレートで売買する成り行き注文より有利なレートでの売買を狙うことが可能になりますが、許容スリッページ幅が極端に狭い場合や価格の変動が激しい時は約定できないことがあります。

指値注文【レート指定】

指値(さしね)注文は、現在より有利なレートを指定して注文を出す方法です。指定レートになった時に自動で注文が出されます。
保持中のポジションに対して利益を確定させるレート指定の利確注文も指値注文となります。

例:現在の価格が100.000の時に、

  • 99.000で「買い」の指値注文を出す
  • 101.000で「売り」の指値注文を出す

逆指値注文【レート指定】

逆指値(ぎゃくさしね)注文は、現在より不利なレートを指定して注文を出す方法です。指定レートになった時に自動で注文が出されます。
保持中のポジションに対して損失を確定させるレート指定の損切り注文も逆指値注文となります。

例:現在の価格が100.000の時に、

  • 101.000で「買い」の逆指値注文を出す
  • 99.000で「売り」の逆指値注文を出す

OCO注文【レート指定】

OCO(オーシーオー)は「One Cancels the Other」の略で、同時に二つのレート指定注文を出しておき、一方の注文が約定したらもう一方はキャンセルされる注文方法です。

二つの注文はそれぞれ指値・逆指値どちらでも可能で、この先レートが上下どちらに動いても対応できるよう自由に組み合わせることができます。

保持中のポジションに対して利確と損切りの決済注文を同時に出すこともできます。

IFD注文【レート指定+決済レート指定】

IFD(イフダン)は「If Done」の略で、新規の指値または逆指値注文と一緒に、そのポジションの決済注文も同時に予約ができる注文方法です。

決済注文は指値か逆指値どちらかを指定します。どちらも予約したい場合は次の項目のIFO注文で可能です。

IFO注文【レート指定+決済レート指定】

IFO(イフオー)注文は、IFD注文とOCO注文を組み合わせた注文方法で、新規の指値または逆指値注文と一緒に、利確と損切りの二つの決済注文を同時に予約することができます。
IF-OCO、IFD-OCOとも呼ばれます。

トレール注文【自動レート指定】

LION FX 解説より

トレール注文はレートの動きに指定した値幅でついていく逆指値注文を入れる注文方法で、新規注文・決済注文ともに可能です。
レートの値動きが遠ざかる時は指定幅を保ったままついていき、狭まる場合はそのままの位置に留まります。

トレンド中に新規トレール注文を出してトレンドの終わりからの反転を狙う・決済注文として出してトレンドの終わりまでの利益を狙うなど様々な戦略に使うことができます。

時間指定注文

上記のようなレート指定の他に、「〇日〇時に指値注文を出す」といった時間を指定した予約注文もあります。この場合は指定時刻のレートは考慮されません。