初心者のためのFX取引ガイド|FXとは?基礎知識とポイント

FX入門

これからFX取引を始めたい人に必要な基礎知識やおさえておきたいポイントをまとめました。

FXとは

FX取引の特徴

FXとは、通貨ペアを売買することで利益を得る投資方法のことです。FXとは「Foreign Exchange」の略で、外国為替証拠金取引とも呼ばれます。FX取引は世界中で行われており、平日は24時間取引が可能です。

FX取引では、世界の主要な通貨ペアを取引することができます。例えば、ドル・円やユーロ・円などです。それぞれの通貨ペア同士を交換する取引が行われ、ペアの先頭に記載された通貨を売る場合、後ろに記載された通貨を買うことになります。例えば、ドル・円の場合、ドルを売って円を買う、またはドルを買って円を売ることになります。

通貨は「1ドル=100円」といったようにペア同士で価値が決められます。この相場は常に変動しており、買った通貨が値上がりした時点で売却することでその差額を利益とすることができます。
FXではその逆も可能で、始めに通貨を売ってからその通貨が値下がりしたところで買い戻して利益とすることもできます。市場がどのように動いても利益を得るチャンスにできることが大きな魅力です。

FX取引では一定の証拠金を担保とすることでレバレッジを利用することができます。レバレッジとは、自分の持っている資金を倍増させることができる仕組みです。例えば、10倍のレバレッジを利用すると、自分が持っている資金の10倍のポジション(※)を取ることができます。この場合は得られる利益も10倍になりますが、損失リスクも10倍になるため、レバレッジを利用する際は細心のリスク管理が求められます。

※ポジションとは:「ロング」と「ショート」

FX取引での「ポジション」とは、通貨ペアを売買することによって当該通貨ペアの価値に関連するリスクを取ることを意味します。
通貨ペアを買った(売った)時点から決済までの間はポジションを持っている状態になります。

ポジションには、通貨ペアを購入する「ロングポジション」または売却する「ショートポジション」があります。

ロングポジションは、通貨ペアの価値が上昇することを期待して購入することを意味します。「ロング」とも呼ばれます。
例えば、USD/JPYという通貨ペアをロングポジションとする場合は、円安となった場合に利益を得ることができます。

ショートポジションは、通貨ペアの価値が下落することを期待して売却することを意味します。「ショート」とも呼ばれます。
例えば、USD/JPYという通貨ペアをショートポジションとする場合は、円高となった場合に利益を得ることができます。

FXにおけるリスク

FX取引にはリスクも伴います。通貨の価値は常に変動しており、取引に不利な方向に変動する可能性があります。また、レバレッジを利用することで利益も損失も倍増されるため、細心の注意が必要です。

ポジションをとる際には、リスクマネジメントや投資目的に応じて、適切なポジションサイズやストップロス(損切り:それ以上の損失を防ぐための決済)の設定なども考慮する必要があります。

FXを始めるにあたって

FX取引をするためには、FXブローカーを通じて取引アカウントを開設する必要があります。ブローカーには多数の選択肢がありますので、取引環境やサービスなどに合ったブローカーを選ぶことが大切です。

また、初めてのFX取引をする前に、デモアカウントを利用して実際の取引を体験することをおすすめします。デモアカウントはリアルタイムの価格と同じ状況で取引をすることができますが、実際の資金は使用しません。これにより、FX取引の仕組みやリスクなどを理解することができます。また、取引戦略やテクニックを確立してから本格的に取引することも大切です。

初めてのFX取引をする場合は、必ずリスクマネジメントを行い、適切なレバレッジの選択、適切なポジションサイズ、ストップロスの設定などを行いましょう。FX取引は投資と同様、リスクとリターンが密接に関連していますので、予想外の大きな損失を防ぐためにも細心の注意が必要です。

FX取引は世界中で行われている通貨ペアを売買することで利益を得る投資方法です。リスクも伴いますので、初めての取引にはデモアカウントを利用し、リスクマネジメントや適切な戦略の確立などに努めることが大切です。

FX取引で扱われる主な通貨

通貨ペアによる違い・注意点

FXでは数多くの通貨ペアから好きなもの選んで取引することができます。(FXブローカーによって取り扱い数は違います)

通貨ペアには、主要通貨や新興通貨などがあります。主要通貨とは、ドル、ユーロ、ポンド、円などが含まれます。新興通貨とは、新興国の通貨などが含まれます。これらの通貨ペアには、様々な特徴があり、取引する際の注意点も異なります。

通貨ペアを選ぶ際のポイントとしては、以下が挙げられます。

  1. トレンドの分析: 通貨ペアのトレンド(推移傾向)を分析し、把握することが大切です。

  2. 国際政治・経済動向: 取引する国の通貨ペアに関連する国際政治や経済動向に注目することが重要です。

  3. 取引量: 取引量が多い通貨ペアほど、流動性が高く、スムーズな取引ができます。

  4. スプレッド: スプレッドは、取引する通貨ペアの注文に対する手数料です。スプレッドが小さい通貨ペアほど、コストが低くなります。

これらを踏まえて、自分のスタイルや投資目的に合った通貨ペアを選ぶことが大切です。また、通貨ペアを選ぶ際には、リスクマネジメントも考慮する必要があります。

おすすめ通貨ペア

USD/JPY(米ドル/円)

アメリカドル(USD)と日本円(JPY)のペアです。ドル円とも呼ばれます。最も盛んに取引されている通貨ペアです。ニュースでよく目にする「1ドル〇〇円」という情報はこのペアの相場を指します。
スプレッド(実質の取引手数料)が安い事が多く相場の変化も安定性が高いため、初心者におすすめの通貨ペアです。迷ったらまずはドル円の取引から始めてみましょう。

EUR/JPY (ユーロ/円)、EUR/USD (ユーロ/米ドル)

こちらもFXを代表する通貨ペアです。スプレッドが比較的安い事が多く安定性が高いので、ドル円と共に初心者にもおすすめです。
ユーロ(EUR)は欧州連合(EU)で広く扱われ、取引量の多い通貨の一つです。

その他初心者におすすめの通貨ペア

GBP/JPY(ポンド/円)、GBP/USD(ポンド/米ドル)

GBP(ポンド):イギリスの通貨

AUD/JPY(豪ドル/円)、AUD/USD(豪ドル/米ドル)

AUD(豪ドル):オーストラリアの通貨

NZD/JPY(NZドル/円)、NZD/USD(NZドル/米ドル)

NZD(NZドル):ニュージーランドの通貨

取引所の選び方

FX取引においては、まず最初に自分のトレードスタイルに合った取引所(FX会社・ブローカー)を選ぶことが重要です。

FX会社を選ぶ際のポイント

  1. 信頼性: 取引所が正当なものであり、倒産しないことが保証されているかどうかを確認することが重要です。当サイトでは人気・実績・信頼性を確認の上でFX会社をおすすめしています。

  2. 取引可能な通貨ペア: 取引したい通貨ペアが取引可能かどうかを確認することが大切です。上記で紹介したおすすめ通貨ペアは基本的にほとんどのFX会社で扱われています。

  3. スプレッド: スプレッドは取引手数料の一つであり、低いほど取引に適しています。高いことによるメリットはありませんので、取引したい通貨ペアのスプレッドは必ず確認するようにしましょう。

  4. トレードプラットフォーム: トレードに使用するツールは各会社で異なる場合が多いです。ツールが使いやすいかどうか、必要な機能が提供されているかなどを確認することが大切です。デモトレードでの体験もおすすめです。

  5. カスタマーサポート: カスタマーサポートが利用しやすいか、24時間対応しているかなども重要なポイントです。

これらのポイントを参考にして、適切な取引所を選ぶことが大切です。

FX選びのポイントについて詳しくはこちら↓

FX取引の手順

初めての人がFX取引をするための流れです。

  1. 口座開設: 取引所にアカウント(取引口座)を開設します。アカウント開設の際に、個人情報(正確な住所や氏名、顔写真と身分証明書のコピーなど)が必要になります。

  2. 資金の入金: 開設したアカウントに資金を入金します。入金方法は取引所によって異なりますが、一般的に銀行振込やクレジットカードなどが利用できます。

  3. 注文の作成: 取引所のトレードプラットフォーム上で、取引したい通貨ペアを選択し、取引する数量やレートなどを設定して注文を作成します。

  4. 取引の実行: 作成した注文がマッチングされると、取引が実行されます。

  5. ポジションの管理: 取引されたポジションは、トレードプラットフォーム上で管理することができます。

  6. 決済: 取引期間が終了した場合や、取引目標を達成した場合には、決済を行います。決済が行われると利益や損失が確定し、取引口座の残高に反映されます。

これらの手順を踏むことで、FX取引が行えます。ただし、市場の変動やリスクに対して適切な対応が必要ですので、予め基本知識・デモトレードや少額での実践経験を身に付けることがおすすめです。

FXを始めるまでの流れはこちら↓

FX取引においてのリスク管理の方法やポイント

FX取引においては、市場の変動や政治的な事件などから生じるリスクがあります。このようなリスクを抑えるために以下のようなリスク管理の方法があります。

  1. ポジションサイズの管理:取引に使う資金を制限することでリスクを抑えます。

  2. ストップロス:予想外の動きがあった場合に自動的に損切りすることで損失を最小限に抑えます。

  3. マネージメント:取引手数料やスワップポイント(※)などの費用を含めて全体的な収益率を管理することでリスクを抑えます。

  4. ポートフォリオの多様性:複数の通貨ペアや資産クラスを取引することでリスクを分散することができます。

リスク管理を徹底することで、FX取引を安全かつ効率的に行うことができます。また、FX取引に関しては常にマーケット情報を注意深く確認し、情報に基づいて判断することが大切です。

※スワップポイントとは

スワップポイントとは、FX取引において、異なる金利の通貨ペアを保有することにより生じる利益または損失のことです。スワップポイントは、通貨ペアのレートの変化によって決まります。通貨ペアをロングポジション(売買通貨の金利差がプラスになる場合)で保有する場合、利益が生じます。逆に、ショートポジション(売買通貨の金利差がマイナスになる場合)で保有する場合は、損失が生じます。

金利差による利益はわずかなものですが、大きなポジションを長期的に保有することによってスワップポイントのみでの安定した収益を狙うトレードスタイルもあります。
そのためには常に市場動向を見ながら、スワップポイントを最大化するための戦略を立てる必要があります。

市場リスクや投資目的に応じて、スワップポイントの取扱い方法を決定することも重要です。

FX取引に必要なリソース

FX取引に必要なリソース(情報や手段)には、次のようなものがあります。

  1. 経済指標: FX取引に影響を与える主要な経済指標やデータ(例えば、国内総生産(GDP)、失業率、インフレ率、物価指数など)を収集・分析することが大切です。

  2. ニュース・市場情報: FX市場は非常に動的であり、市場動向に影響を与える新しい情報が発生することがあります。そのため、市場動向や政治的・経済的なイベントに関連する最新のニュースや情報を継続的に入手することが大切です。

  3. 取引プラットフォーム: FX取引には、取引プラットフォームが必要です。このプラットフォームを通じて、通貨ペアのレート変動やポジションの保有・開設・決済などを行うことができます。

  4. チャート分析ツール: FX取引には、通貨ペアの価格動向を分析することが大切です。このため、適切なチャート分析ツール(例えば、テクニカル分析、トレンド分析、サポート・レジスタンスなど)を活用することが有効です。
    基本的な分析ツールはほとんどの取引プラットフォームに内蔵されており、自由に使うことができます。

  5. FX専門家・トレーダーコミュニティ: FX取引には経験豊富な専門家やトレーダーからの意見やアドバイスを受けることも大切です。このような情報を入手するためには、トレーダーコミュニティやオンラインフォーラムなどを利用することが有効です。

まとめ

FXを始める際は、以下のポイントや注意点を参考にしてみてください。

  1. 通貨ペアの選び方: 取引したい通貨ペアを選んで、そのペアに関連する市場情報などを学ぶこと。

  2. 取引所の選び方: 取引する取引所を選ぶ際には、手数料やスプレッドなど、取引に影響する要素を考慮すること。

  3. リスク管理: 取引する際のリスクを最小限に抑えるために、利益確定のタイミングや損切りのレベルなどを設定すること。

  4. 市場情報の収集: FX市場の動向や経済指標などを定期的に確認し、取引に役立てること。

  5. 経験の積み重ね: FX取引は、実践を通じて経験を積み重ねることが重要です。また、失敗したときにも学びを得ることが大切です。